★★★
(学園、拘禁、人類最強、請負人、私立澄百合(すみゆり)学園、《首吊高校(クビツリハイスクール)》、殺戮)ぼくは誰にも何も施さない。
だから、何も受け取らない。
ありとあらゆるものを拒絶する。それが……このぼくに残された最後の矜恃だったはず。
(p.84下)◆哀川潤との共同戦線
1巻では終盤に出てきて「この人すごい」という印象をかっさらい、2巻では後ろでなにやら暗躍してたらしいという記憶しかない。
この巻ではいーちゃんとほぼ行動をともにするためか、彼女について詳しくわかる。
なぜ「人類最強」なのかも。
格好いいお姉さんなのだけど、たぶんそんなことをこの哀川潤にいったら「あんがとさん」とかいって軽いハグをしてくれそうな気さくさがいい。
敵はすべからく彼女が身内に甘いと知っているのに、それで陥落できないんだよな。
強いからこそ、自分に甘さを作ることができるというのがすごい。
◆いーちゃんの過去の断片
いーちゃんは何やら過去の断片を思いだし、自分の矜恃も思いだし。
五年前、彼と玖渚友との間に何かあったことは1巻からの予備知識。
好きとか嫌いとか以前に、この二人は、というかいーちゃん側からはなにやら鬱屈とした悩みがあるらしく、それに一応の決着を見せない限り、この彼の話は終わらないのではないかと思おう。
そこらへん、玖渚友は突き抜けちゃってて、すでに結論を出した上で行動してそうなんだけれど。
◆ミステリではない、けれど
今回は密室などの課題が出てくるが、それを中心としてみているのではなく、「救出劇」「真相」を楽しむものだ。
独特な登場人物たちを描いていて、ちょっとしか出ていないのに忘れないキャラもいる。玉藻ちゃんはなぜあんなにも強烈なんだ。
一緒に暮らす兄弟やみいこさんは、これから本編には直接絡んでこないのかな?