伊旺レビュ

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Author:伊旺(いお)
話好きが昂じてこんな多趣味に。
各ジャンルによって★の重さが変わります。

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ツバサ RESERVoir CHRoNiCLE〈19〉

4063638375ツバサ 19―RESERVoir CHRoNiCLE (19) (少年マガジンコミックス)
CLAMP
講談社 2007-06-15

by G-Tools

★★★★☆
(チェス、人形、封印、羽根、未来)


「呪いは 解けない」

「忘れないで、これからも未来は変えられる」

◆目覚め
ファイが以前から逃げていたあの人が目覚める。
もう時間は残されていないと言うファイ。

◆サクラの「欲しいもの」
もうひとりの小狼との別れより、サクラの印象が変わったなぁとは思っていたが、どうやら彼女は自分で何かをしようとしているみたい。
個人的に、どうしてもカードキャプターのさくらと重ねてみてしまうことが今まであったので、今回の大人っぽい雰囲気にはおおっと思ってしまった。
彼女も、一個人としてキャラが確立しつつある。
「世界を一人で渡る術」。
ううむ。これからの展開を考えると、これ、ファイに渡したらどうなるんだろう?
そんなことせずに、手に入れたらやはりサクラ自身が使うか。

それに、どんなに雰囲気が違えども、「一人で旅立つ」という決断をした理由から見ると、彼女の根本は変わっていない。
ツバサに出てくる面々は、胸が締め付けられるような決断をする子が多いなあ。そういう厳しい状況だからこそなのだろうけれど。

◆ファイのビジョン
うわあ、なんかとてつもないモノローグが入ってきた。
ファイがなぜアシュラ王から逃げているのかとか、結構疑問に思ってきたけれど、ただ彼から殺される云々の次元じゃなくなってきているような。
というか、今回のキーワード「呪い」を考えると、この逆。
つまり、殺しちゃうかも知れない?

個人的には、謎のオンパレードで頭をひねって答え(ストーリィの道筋)を見いだすという作業は大好き。
だから、このCLAMP節は大いに展開していっていい。
説明するところちゃんとして、最後に理解できてるといいんだけどなぁ……。
「ほら、ちゃんと考えるんだよ」という天からの声が聞こえてきそう。

今回は、xxxHOLiC11巻とのリンク。


メモ:
この方http://aiba.livedoor.biz/の感想に脱帽。

以下は抜粋です。
すみません、無駄なあがきですが伏せときます。
:::::::::::::::::::::::::::::
サクラは二つのチィに眠る羽根の力を使って、本体を二つに分離(この表現は適切ではないかもしれないですが、飛王が(たぶん)魔力で真・小狼から存在が同じ餌の小狼を作り出しているように、細かい設定はともかく、作中の世界では、凄まじい魔力さえあれば、自分の分身のようなものを作り出せるものと思われる)し、ファイに殺されたサクラを片方の世界へ、もう一つの「まだ命が消えてない」サクラをサクラの望む世界へ旅立たせることで、「呪いからサクラを殺すことになってしまうファイ」という予定調和に定められていた悲劇的未来を回避したものと思われます。

幽閉されてた大事な存在である「もう一人」を自分の命と引き替えに死なせてしまったファイの絵と(このカットで次元の隙間から出てる手の袖の部分がモロ飛王っぽいので、やっぱりファイに悪魔の選択肢を突きつけてきた存在は飛王っぽい。そう言えば、Chapitre.133「旅の行方」で、侑子さんがファイに「仕組まれた事とそうでない事、貴方はもう分かっているでしょう」の言葉を語っており、その後がファイの幽閉されてる回想でした。つまり最終的に、サクラを使っての次元の記憶回収ミッションのお供としてファイをサクラのもとに送るまでが飛王にコントロールされて仕込まれていて、「もう一人」殺しもその「仕組まれたこと」の一環だったということ)、再び呪いで大事な存在となったサクラを殺してしまった(かに見えた)ファイの絵をリフレイン演出で見せて「また大事な人を殺してしまった」のか?と引っ張っておいて、そこから秘匿されてたサクラのファイ救出計画が決まって、サクラの生存が明かされ逆転する構成は見事でした。自分が孤独に落ちることをはじめ、様々な対価を払って見事に予定調和な悲劇的未来を変えて見せたサクラ、

「忘れないで、これからも未来は変えられる」(サクラ)

の言葉をファイに残します。「唯一の姫君」以来、サクラを守る気でいたファイだけど、実は守ってもらったのはファイの方。ファイの「死にたがり」の源泉には(悲劇的な)未来を変えられないという諦観もあったと思うのですが、それを無効化できることを実証しての、サクラがファイに残したメッセージです。今話サブタイが「愛すべき未来」。死にたがりのファイにサクラが提示したものを表現してると解釈したい所です。

To LOVEる〈6〉

4088744284To LOVEる-とらぶる 6 (6) (ジャンプコミックス)
矢吹 健太朗 長谷見 紗貴
集英社 2007-10-04

by G-Tools

★★☆
(謎の少年、犬、春菜の家、誕生会)


◆父襲来
本当の姿はわからないが、なんともまあ、可愛いお姿でご登場。
でもどこかしら怖い雰囲気を併せ持っているのは流石宇宙を統べる王というところか。
人の話は聞かないし、力で推し進めちゃうところはララの父らしい。
権力と力を持っている男性はスゴイねえ。

◆ララがあらためて
告白をしてくれました。
そもそも、この漫画はギャグが大半を占めているので、どう転んでもおかしくはないのだけれど、やはりリトはララを選ぶんだろうか?
それとも、今までの日常が続く……てな感じに最終回になったりして。




To LOVEる〈5〉

4088744055To LOVEる-とらぶる 5 (5) (ジャンプコミックス)
矢吹 健太朗 長谷見 紗貴
集英社 2007-08-03

by G-Tools

★★☆

◆あの子
今度は「金色の闇」というどこかで見たことのあるキャラが登場。
実を言うと好きだったので、久しぶりに出てきてくれて嬉しかったり。
改めて見てみると、こんなに小さかったんだ。

◆驚き
リトのまわりは女性陣が多い。
ま、お約束だろうけれど。
それにしても、彼まで女の子に変身させるとは。
そうくるか。

トーマの心臓

4091910130トーマの心臓 (小学館文庫)
萩尾 望都
小学館 1995-08

by G-Tools

★★★★
(トーマ・ヴェルナー、手紙、「これがぼくの愛、これがぼくの心臓の音」、転入生エーリク、愛と試練)


昔の漫画は、
本当にエンターテインメントとしてだけではなく、
それ自体が教養と哲学にあふれていたんだなということを再確認。
この作者がずば抜けてそういう感覚を持っていたともいえるが、
人の心の葛藤を描かせたらもう、言葉が出ない。

作者の作品は、
他に「スター・レッド」や「残酷な神が支配する」を読んだ。
そして、この「トーマの心臓」が「残酷な神が支配する」の学園部分の描写を思い出させ、
もの悲しいような思想の原点なのでは、と思ってしまう。
思春期の彼らの心の葛藤、
大人でさえ踏み込ませない純粋な闇。
その闇は果てしなく深いのに、きれいに魅せられる。

ああ、また「残酷な神が支配する」によって廃人にされそう。

探偵学園Q 全22巻

406313024X探偵学園Q (1)
天樹 征丸 さとう ふみや
講談社 2001-09-17

by G-Tools

★★★☆
(ミステリー、超難関・探偵学園入学試験、怪事件)


長かった。
けれど、一つ一つの事件を解くのを楽しんだ。
この漫画は、読者と一緒になって解けるように描かれている。

全巻通しての謎は、
「キュウの素性」と「リュウの過去」だったんだと思う。
主人公キュウのことよりもリュウに重きを置いた感は否めないが、
個人的にはリュウの葛藤がとても心にぐさりときて、
総じて彼が一番好きな登場人物となった。

恋愛問題については収まるべくして収まったが、
欲を言うなら、リュウのそういう場面も見てみたかった。

これは、彼らがようやく巣立ちできるまでを描いたストーリー。